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記事一覧

「軍装操典」と「昭和大戦博物館設立準備基金処分品月報」

日本の軍装品収集家、研究家に一番ポピュラーな2誌だ。「軍装操典」は79号まで出た。全日本軍装研究会代表辻田文雄氏が編集、発行している研究史で、維新戦争から第二次世界大戦までの日本の兵器武器、軍装、など幅広い分野のまじめな研究から、思い出までがほのぼのとまとめられている。年間数号が発行され、会費は3000円。 A4判、約100ページメールアドレス ftgunken_n@hotmail.com「昭和大戦」は古い。昔は「襤褸」と言った...

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地震災害対策

普段、ビジネススーツやシューズで生活することが多い我々にとって地震災害対応の最適ワードローブは何か。オフィスから避難する、歩いて帰宅する。どういう服装がよいのか。やはり戦闘服、戦闘靴、ならびに背嚢だろうと考える。私はマリンコ(アメリカ海兵隊)の第一次イラク戦争時の一式をダンさんの協力で揃えた。大きさもぴったりだ。アメリカの背嚢は2段になっており、下部の柔らかいものを入れる部分は取り外した。戦闘服、...

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弾薬(小火器徹甲弾)

小銃、機関銃など小火器に使用された各種の弾薬の中に、徹甲弾という弾薬がある。第一次大戦後、車両や航空機の発達に対抗し、弾丸が鉄の被甲を貫通するように工夫されたものだ。弾丸自体が硬ければよいのだが、硬い金属の弾丸は銃身内部を痛めて、兵器の寿命を短くしてしまう。このために徹甲弾は、2重になっている。外部は柔らかい金属で覆い、内部に硬い鋼の芯がある。弾丸が目標に当たると、周りの被甲ははがれ、芯だけが内部...

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傾斜の必要性

車両を運転していて一番難しいのは速度を出したまま方向を変更することだ。高速道路、鉄道など2次元の交通機関の宿命だ。航空機は3次元の空間を飛行するので速度の速さと旋回は、むしろ速度が遅いことで失速する恐れが無い限り、機体の角度で旋回の大きさは調整できる。高速で小回りが利くに越したことはないが、機銃で撃ち合う前時代的戦闘機以外は大きく旋回しても影響はない。しかし道路や鉄道はそうはいかない。「尼崎JR西日...

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擲弾筒と手榴弾

日本軍は歩兵が徒歩で進軍することを前提と考えていたので、歩兵兵器は携帯可能、他の兵器と組み合わせて使うことが出来るという概念で開発されたものが多い。八九式擲弾筒もその一例だ。高さ、60cmほどで、1名の歩兵が小銃と銃剣、手榴弾2個、小銃用弾薬120発に加え、この擲弾筒と4発程度の榴弾を運搬することが出来た。多分総計25kgくらいにはなったろう。八九式擲弾筒は、八九式榴弾と十年式手榴弾(八九式手榴弾に装...

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ネービー通信(岡田三男発行)

「ネービー通信」は元海軍陸戦隊員、現いわき市で悠々自適の生活をおくっている岡田三男氏の、アナログブログのような記述物で、平成17年4月23日、第19号が発行された。今回は「私の人生記」も一緒だった。岡田さんの話の中で印象的だったのは、任務で硫黄島に行った時の話だ。硫黄島は2万人が玉砕した島だ。おそらく戦史上、最大の戦いのひとつであったろう。戦闘が始まる前にそこを見て来たのは貴重な体験だ。いつもか辛...

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ライフルマン(アメリカン)

「アメリカンライフルマン」はナショナルライフルアソシエーション(NRA)の機関誌だ。月間で発行されており、NRAメンバーに送られる。まさしくアメリカの銃社会を象徴する存在だ。最近、内容が充実してきた。特集記事も良い。NRAは共和党系の団体でブッシュ大統領を支持している。クリントンの時代には銃規制で締め付けられて、銃器産業は相当痛手を受けた。民主党は弁護士出身が多く、弁護士が犯罪で使われた銃器メーカーを...

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武器兵器の本(日本)

日本の武器や兵器に関して書かれた本は少ない。過去60年間に渡り日本は、平和を勘違いして、文明の一つである「武器兵器」を徹底的に避けてきたからだ。また、終戦直後に組織的、かつ大規模に資料の破棄が実施され、データが失われた。勿論、研究とは言え、武器や兵器を操作したり所持したりすることは法律で禁じられているが、現物を観察する機会も少ない。専門の研究家も少ない。過去60年間に書かれたものは1、日本の兵器を...

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死傷者の統計

歴史問題でいつも議論になるのが、1938年日本軍が南京(当時の国民政府の中心地)を侵攻した際の「南京大虐殺」だ。中国では30万人殺されたと言われている。この事実を研究していた洞教授はこの数字は事実だと言っていた。「大型火力を使用せずどうやって短期間にそれだけの数を殺せたのでしょう」と言う質問に「機関銃を使ったのですよ」とお答えになったのを記憶している。この時は観戦武官もおらず欧米のジャーナリストも...

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日露戦争英文資料

20世紀初頭、欧米で観戦武官などにより執筆された歴史本、写真集、イラスト集、絵葉書類が多種多量発行された。私が収集したものでも50点はあるだろう。丁度この頃はジャーナリストが写真を使うようになった頃だ。しかし写真は、夜間や動きの大きな風景は技術的に難しかったので、イラストも混ぜている。写真に着色しカラーにしてあったり、立体鏡で見れるカード式(100枚が1箱に収納)も何種類か存在する。日露戦争(1904-5年)...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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