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記事一覧

朝鮮戦争と日本軍兵器その1

写真は中国軍突撃の犠牲者、数百人の単位だった。中部の戦闘ではこのような光景はしばしば見られた。昨年、韓国映画「ブラザーフッド」を見た。朝鮮戦争で、かの地の人たちの並大抵でない、辛苦、悲劇、テーマが絞れ、演技も演出も、戦争シーンも良くできた作品で、私の戦争映画「100選」に入れた。1950年6月25日、戦争が勃発したニュースがラジオから流れた時、我家は食事中だった。父親が「えらいことになった。」と,...

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ベトナムと日本軍兵器

1940年代後半の「ベトミン」兵士。主に英国製の兵器を装備していた写真。フランス工廠製の日本の6・5mm小銃弾を見たことがある。なぜフランスが日本の小銃弾を製造したか、その裏には、第二次大戦終了後の、ベトナムのフランスからの独立、ベトミンとフランスの戦い、そして今の共産主義体制になるまでのベトコンとアメリカとのベトナム戦争、長い話があった。私たちはベトナムの歴史を良く知らない。19世紀半ば来、ベトナム...

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天皇(昭和)を戦争犯罪人にしなかった背景

さて、第二次世界大戦中のアメリカの兵士用教育素材、[jap soldier]小冊子からの最後の記事である。この小冊子はインファントリージャーナル社が発刊して、かなり高い25セント(現在の物価なら20ドルくらい)で販売していた。推察するに軍事の専門家と言うより、タイムライフ誌など日本に1930年代取材した記者と政府の人間が執筆していたようだ。「日本の将校」と言う記事。写真は、中国戦線の野戦の中隊長クラスと小隊長が...

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「戦艦大和」60年、お札の像に。

「戦艦大和]を日本通貨のデザインに使ったら」と言ったら非常識であろうか。現在、日本のお札は表に人物が、裏は、例えば1万円札は[鳳凰」、千円札は「富士」と言うようなデザインである。しかしこれが「戦艦大和」だったら意味はないか。「戦艦大和」は日本人にとって特別な意味がある存在のひとつだ。戦艦大和が「天号作戦」で沖縄特別攻撃に出撃し、約2500名の乗組員、その他艦艇の約1000名とあわせ、約4000名が命...

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アメリカ軍が日本軍から学んだこと。偽装その2

「スターワーズ」「バットマン・ビギンズ」も日本趣味だ。ジェダイは着物を着て、光の刀で闘う。今度のバットマンの原点は「忍者」になっている。こうもりの手裏剣を使う。1943年初頭、フィリピンのバターン半島で、夜間、日本軍はアメリカ軍が陽動作戦を行うのではないかと恐れた。アメリカ軍は自分を隠そうとせずに、声高に話しをしたり、煙草を吸ったりしていたからだ。夜間の日本軍の常識では考えられないことだったようだ...

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傷痍軍人

写真はライフ誌1939年7月10日号の記事からだ。私が子供の頃、渋谷や銀座の繁華街には、傷痍軍人がいた。昭和30年代前半の頃だ。白い病院着に戦闘帽を被り、どの人も腕か足が無かったという記憶がある。2名がセットになり、1名はアコーデオンで「異国の丘」「戦友」のメロディを弾いて、もう1名はお辞儀をする形で、前には箱が置いてあった。祖母と出かけると彼女はそういう人たちを見ると、必ず百円ほどのお札をその箱...

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南樺太の40年間

100年前に戻る。1905年6月18日、日本軍先遣隊が樺太の南岸コロサコフに上陸した。日本海海戦の勝利により、日本は制海権を完全に確保し、ロシアを講和の場に引き出すためだった。それまでの1年半間、戦場は外国の地であったものを、直接ロシアが領土と称しているところに侵入し、緊張感を与えるのが目的であった。ロシア軍はリヤゾノフ中将以下数千の規模の駐留軍が樺太を守っていた。日本は第十三師団を主力が24日に...

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日本兵の救急能力

この写真の手当てを受けている人間は「日本の兵隊」であろうか?被服、特にパンツや、髪のスタイルから、日本の衛生兵の手当てを受けている「中国人兵士」ではないかと推定する。横に立っている兵士が見張り役と思われる。写真は「jap soldier]小冊子の1枚だが、特にこの写真に関して直接的記述はないが、この記事は日本兵を褒めちぎっている。タイトルは[First Aid] 救急治療。「日本軍の救急治療能力は優秀だ。英軍の情報によ...

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日本兵の射撃能力

写真は、古式泳法の演武であろう。(jap soldier「Training For Malaya]より)マレーシア攻略への訓練演武は、鎧の兜を被り、騎兵銃をプールのようなところで泳ぎながら狙いを定めると言うシーンだ。東京オリンピック1966年、の水泳競技の間にこの写真とまったく同じような演武の映像をテレビで見た記憶がある。その際、短めの村田銃を使用していた。この騎兵銃のような短い銃は現在の銃砲所持許可では所持できない。演武者は侍...

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愚民化政策だったか。

1930年代から戦時下の教育はマインドコントロール的「愚民化政策」であったか。多分、現在がもっとも「愚民化政策」が成功している時代であり(過去60年間の成果として)、戦時下までは目的はともかくとして日本は「賢民化政策」であったと、敵国には恐れられていた。「jap soldier]小冊子の「Sons of the Son of Heaven」と「100,000,000Japs by 1960'S]の二つの記述から見てみる前者は「神の子の息子達」、後者は「1...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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