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記事一覧

知られてない死の真相 ロンメル将軍 「砂漠の狐」 戦争映画100選 その49

ロンメル将軍はドイツ陸軍機甲師団最高司令官として、北アフリカで、西部戦線で、指揮をとり、連合国側からは「砂漠の狐」と呼ばれ、恐れられた。英軍はロンメル個人を攻撃するコマンドーの作戦まで実施した。だが、攻撃目標にロンメルはおらず、作戦は失敗した。また彼はヒットラー総統暗殺計画に関わったとして、ゲシュタポに事情聴取されそのまま持病が悪化入院して、終戦を待たず死亡した。本当にロンメルはヒットラー暗殺計画...

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アメリカで一番悲惨だった戦争 「風と共に去りぬ」 戦争映画100選 その48

私はアメリカの南部、昔の「コンフェデレイトステーツ」が好きだ。どうしても南部贔屓になってしまう。野球はヤンキーズファンだが。 画像は南部連合の戦闘旗。映画のDVD.南北戦争(Civil War)は1861年に始まり5年間続いた内戦であった。アメリカにとって一番悲惨で悲劇的な歴史のひとこまだったろう。300万人の兵士が前線に赴き62万人が死亡した。なぜこんなことになったのか、単に「奴隷解放」と言う題目だけが原因で...

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いやー面白かった 「サハラ戦車隊」 戦争映画100選 その47

ハンフィリー・ボガード(Humphrey Bogatt)は第二次世界大戦を挟んで様々な映画で活躍した俳優だ。この映画、確か私は10歳くらいのとき、父親と渋谷に観に行った。「いやー面白かった」と言うのが親子共通の感想で、興奮は3-4日間、続いた。現題は砂漠の[SAHARA]で、1943年、アメリカ参戦後2年後に公開された作品だ。白黒、スタンダード。監督はZoltan Kordaという人で、この人が前年42年、監督した「ジャングルブック...

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日本人が知らなかった戦場、砂漠 「砂漠の鼠」 戦争映画100選 その46

今回、自衛隊がイラクに行ってはじめて日本人は砂漠での軍事行動を経験したのではないか。日本は中国、アジア、南洋で戦ったが、砂漠に一番近い地形と言うのは「ノモンハン」くらいで、北アフリカのような砂漠地帯の戦闘は経験がなかったはずだ。第二次大戦、北アフリカでの戦闘をテーマにした映画は、アメリカ、英国、ドイツ、イタリア、オーストラリアなどで製作されており、同地の戦闘がいかに過酷で、歴史に残るものかと意識さ...

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中国帰りの三八式歩兵銃とその負い帯

映画の話はちょっとお休みして20年以上前になるが、中国から、アメリカに渡り、そして無稼動に改造され日本に輸入された三八式歩兵銃の話だ。本体は名古屋工廠の中期製作で、製造番号37916、木部は相等痛んでいた。無稼動状態は完全過ぎるくらい完全で、銃身は下半分が無く、遊底は内部も外部も溶接され、稼動するところは何も無い。さく杖もない。遊底は初期型の安全装置を掛ける円形の彫りが手の込んだ造りの方式であった...

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紙一重だったガダルカナル の勝敗 「ガダルカナル日記」 戦争映画100選 その45

1943年製作の前年1942年8月からのガダルカナル作戦をテーマにした映画である。アメリカの海兵、陸軍、海軍、沿岸警備隊など協力を得て製作したとクレジットにあるが、不思議なことに、自軍をあまり鼓舞していない、ガダルカナルの戦況、現実をそのままに描いた作品であった。(最後のシーンで日本軍を海に押し返すところがあったが。)明らかに「シンレッドライン」の元になった作品だ。監督はルイス・セィラー(Lewis Se...

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1969年だから出来た航空戦 「The Battle of Britain] 戦争映画100選 その44

映画と言うのは製作のタイミングが実に重要だ。「バトルオブブリテン」は1969年、英国で作られた。話は1940年6月から8月までのドイツと英国の主に航空戦だった。第二次世界大戦が終了して、四分の一世紀、まだ戦争中の飛行可能な機材が残されていたのだった。また車や当時の雰囲気を出す様々な素材も入手可能だった。そのためにかなり真実味のある迫力がある、作品である。監督は後に007シリーズで有名となったガイ・...

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日本でももっと製作して欲しい戦争映画 「五人の突撃隊」 戦争映画100選 その43

日本ではこの種の戦争映画が少なすぎたと言うのが感想だ。この作品は大映(永田雅一社長)、監督井上 梅次、1961年、白黒、ワイドスコープ作品である。話が作り物的でなく、良く出来ている。役者がうまい。戦場、戦闘シーンの臨場感がある。敵軍の様子も出てくる。また演出のテンポが良いなどから、日本の娯楽戦争映画としては戦争映画100選に入るものであろう。話はビルマ、インパールを臨む最前線。補給はなく、戦車を多...

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本当に「永遠」な 「ここより永遠(とは)に」 戦争映画100選 その42

「ゴッドファザー」の最初の部分、ドン・コルリオーレのところにハリウッドの歌手・俳優の男が来て「今度の映画、あの役を是非やりたいのだが、プロデュサーが俺を嫌っているんだ。」と泣きながら頼みにくるシーンがあった。その設定は、Frank Sinatra、彼が出た「From Here to Eternity]の2等兵役のことだったのだ。「ここより永遠に」は大ヒットした、8つのオスカーをとり、12のほかの受賞があった。シナトラの役は中隊のボ...

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ドイツ人よりドイツ兵らしいアメリカ俳優 「鉄十字勲章ー戦争のはらわた」 戦争映画100選 その41

皆さんは勿論、「ナチス」と「ドイツ国防軍」の差は分かりますよね。ナチスはイデオロギーでした。ドイツ国防軍は軍事国家ドイツのプロイセンからの伝統を引き継いだ、軍隊組織です。どうも、これらを混同してわけの分からないストリーも多い。ロンメル将軍のようにナチスと一線をかくしドイツ軍人としての名誉に生き死んだ人間もいたのだ。「 Cross of Iron]はサム・ペキンパー監督、1977年、アメリカ製ドイツ軍映画だ。題名...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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