若者がベトナムで得たものは 「ハンバーガーヒル」 戦争映画100選 その79
- 2005/10/31
- 09:35

この作品は1987年制作、監督はJohn Irvin(今ひとつの人だ)ベトナム1969年5月の第一小隊第3分隊の若者達の話だった。殆どの出演者は無名の、本当に当時ベトナムに行っていた年齢の若者ばかりで、その中の2人が後にも多くの作品に登場した。一人はドック・ジョンソン(メディク、黒人の衛生兵)役のCoutney B. Vance, ハーバード卒のユニークな役者だ。もう一人は分隊長のフランツ軍曹役のDylan McDermottだ。彼は初出演...
メル・ギブソンのベトナム 「WE WERE SOLDIERS] 戦争映画100選 その78
- 2005/10/30
- 18:10

Mel Gibsonは敬虔なクリスチャンだ。彼が製作、主演、息子達にも兵士の役をやらせた映画が「我々は兵士だった」2002年、監督Randall Wallace作品だ。(Wallaceは馬鹿なパールパーバーのストリーを書いた男だ。)ギブソンはアメリカ陸軍騎兵大隊の指令官、ハル・ムーア大佐で、1965年当時、ジョージア州フォートベニングに駐留いていた。フランスがベトナムから撤退し、ジョンソン大統領がアメリカのベトナム介入を発表する...
土地は誰のものだ? 「革命児サパタ」 戦争映画100選挙 その77
- 2005/10/29
- 18:22

監督エリア・カザン(Elia Kazan)と作家ジョン・スタインベック(John Steinbeck)は共通の疑問、課題を幾つか映画化した。その一つが親子の愛情を描いた「エデンの東」(East of Eden)であった。もうひとつの彼らの課題は、果たしてアメリカ大陸は誰のものだ?と言う疑問であった。20世紀、アメリカ合衆国はすでに確立した秩序があった。しかし20世紀初頭のメキシコはまだ明確なルールはなく混乱していた。原住民系の小作人の息...
ミッドウエイは勝てていた戦い 「ウイングアンドプレイヤー」 戦争映画100選 その76
- 2005/10/28
- 09:23

アメリカ映画「Wing and a Player]1944年、ヘンリー・ハザウエイ監督はミッドウエイ作戦に臨んだあるアメリカ空母内の話だ。題名はアカデミー賞を得た俳優が、何とアベンジャー雷撃機の操縦士になってこの空母に赴任してきたことから「翼と俳優」と言う変な題になっていた。6機の雷撃機の着艦シーンはカメラアングルもよく、とても参考になる。最後の1機の操縦士は熟達していなく、着艦にてこずった。夜明けの発進シーンも良...
誤魔化しのなかった海洋戦闘 「マスターアンドコマンダー」 戦争映画100選 その74
- 2005/10/26
- 08:49

「Master and Commander:The Far Side of the World]は2003年、Peter Weir監督作品で、二つのオスカーを獲得した。Weir監督は1982年の[The Year of Livining Dangerously]で有名な人だが、コメディなど幅広く活躍している。([世界のはてで。」と言う副題が付いている。)この作品は19世紀初頭、ナポレオンが欧州大陸を支配しており、英国と対立していた時代、南米の東海岸から、マゼラン海峡を通り、太平洋のガラパゴス...
中国人が描いた日本軍文化度 「さらば、わが愛、覇王別姫」 戦争映画100選 その73
- 2005/10/25
- 08:52

英語題[Fareweall to my Concubine]は1993年、香港制作、監督チェン・カイコー作品。女優コン・リーが2人の京劇役者の間に入る役だった。アメリカでの評価はとても高かった。作品の題材は中国の伝統芸能「京劇」であった。だが2人の主人公、程蝶衣(リスリー・チャン)、段小楼(チャン・フオンィー)が生きた時代は辛亥革命直後1925年から文化大革命後1977年までで、主人公と京劇それに中国の時代背景、ほとんど平和な期間が...
戦場と芸術 「戦場のピアニスト」 戦争映画 100選挙 その72
- 2005/10/24
- 08:44

戦争映画の中で芸術家が出てくる作品は多い。だがその多くは作家系で、音楽家の出番は少ない。アメリカ軍の慰問オーケストラがバルジ作戦でドイツ軍に捕まり、ドイツの将官のために演奏するとか、支那派遣軍「青木」将軍が、京劇が好きで北京で日本軍のために公演させるなどの話はあった。「戦場のピアニスト」は、原題[The Pianist]はRoman Polanski監督、2002年の作品で、3つのオスカーを得た。Wladyslaw Szpilmanと言う実在の...
比較にならなかったドイツ人のシベリア抑留 「9000マイルの約束」 戦争映画100選 その71
- 2005/10/23
- 10:17

シベリア抑留は、1945年、共産国家ソ連がドイツ、日本そして自国民に対して行った歴史上、ナチスのユダヤ人虐殺に匹敵する非人道的な事実であった。戦後の冷戦化、日本では左翼の力が強く特にマスコミに大きな影響を与えていたので、その非人道性はあまり世の中に知られた無いと言ってよい。このテーマを扱った映画も少ない。日本ではシベリア抑留の映画は殆ど無いと言ってよい。ドイツ映画、現題[So Weit Die Fube Trager] 英...
戦争の度強くなるマイノリティ 「グローリー」 戦争映画100選 その71
- 2005/10/22
- 12:05

「Glory]はEdward Zmick監督の1989年作品だ。3つのオスカーを獲得した。同監督作品で最近当たったのは「ラストサムライ」だ。「グローリー」は言うまでもなく「勝利」を意味する。この映画の内容はアメリカ南北戦争中、若い北部軍人が、知事の要請で黒人連隊を創設し、訓練し、彼らを連れて前線に赴き、実線で戦ったと言う話である。主人公、ロバート・グールド・ショー少佐(Mattew Broderick)は23歳で将校として、首都ワシントン...
もう一度観たいのに詳細の分からない 「大戦争」 戦争映画100選 その70
- 2005/10/21
- 10:29

1950年代の終わりから60年代にかけて日本でも公開されたイタリアの映画だった。白黒で、この題名は現題とはまったく関係なく日本で付けたものとも思った。とても印象深い、戦争とはこんなものかと言うテーマだが深刻に捉えてない、不思議な作品だった。出演者も演技の上手い人ばかりだったし、戦争シーンも迫力があった。様々なデータベースを調べたがこの映画は出て来ないのだ。「アマゾン」には約900の戦争映画タイトルがある...