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記事一覧

「熊谷陸軍飛行学校」 1943年6月

昭和18年6月、讀賣新聞焼き付けカードより。説明は「新潟下臨港第一町内会潤田清蔵さんの妻りいさんは愛児が病気で操縦生になれぬのを嘆いて熊谷飛行学校に教官を訪れ懇願した。愛児の機上姿を見届けて帰郷した。」とある。画像には練習機の脇に2人の姉妹と思える婦人が立っており、背景には3機の練習機と燃料トラックが見える。機上の操縦訓練生の顔は判別不能である。この説明通りとすればおかしな話だ。潤田飛行練習生の「...

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「石岡滑空工業専門学校」 1944年6月

讀賣の焼付けカードからの写真と説明だ。「初夏の青空に滑空機の見事な編隊が飛ぶ筑波山ろくの大草原三万坪をきり開いて誕生した石岡滑空工業専門学校生の演錬である。」画像には1機のセンカンダリークラスの滑空機が飛行しているだけだが、地上にソアラーを含め、6機、計7機の機材と15名ほどの人員が見える。10名は、台車に載せたソアラーを移動させている。グライダーの編隊飛行は難しい。当時の滑空機はいずれも鋼管に布...

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ドイツ暗号機エニグマ奪還作戦 「U571」 戦争映画100選 その110

ジョナサン・モストウ(Jonathan Mostow)は、今一番油ののりきった各種アクション、娯楽映画の監督として、すでに数本の作品(「ターミネーター4)も含め)手がけている。彼が監督した2000年の作品「U-571]は実話に基づいた話と広報されたが、当時こんな荒唐無稽な話はありえない、単なる娯楽と馬鹿にしていた。今、見直してみると、モストウのなかなか手の込んだ作りに感心した部分もあった。まずは言語だ。ドイツ潜水艦、駆...

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公開禁止となった記録映画「戦う兵隊」 戦争映画100選 その109

「戦う兵隊」は昭和14年、1939年、東宝、監督亀井 文夫、戦争記録作品だ。記録作品としては映像、音楽(古関 祐じ)、編集、優れていた。特に前半、中国農民が日本軍が去った後、自分の村に戻り、家族が生活を回復するその表情や行動を良く捉えていた。恐らくそういう部分が検閲に引っかかったのだろう。画像はビデオパッケージからだが、空、山、野原と、軍勢の対象がとても上手で(下の写真参照)1975年になって、全...

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ゴルゴ13が元の 「スナイパー」 戦争映画100選 その108

「Snaiper]は3部作だ。いずれも主人公はマリンコ(海兵隊)の上級軍曹トーマス・ベケット(Tom Berenger)だ。彼は50歳、少し腹は出ているが、射撃の名手であり、政府の重要な任務を次々と遂行する。しかし政府の思惑とは一歩も二歩も離れたところでいつも行動する。第1作は1993年、ペルー出身のLuris Llosa監督作品だ。ベケットはパナマの反乱軍の指導者を狙撃、暗殺する任務を命じられた。狙撃はスポッター(横で倍率の高...

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戦争映画100選のベスト10

私が選んだベスト10は以下の通り。1)シン・レッド・ライン(The Thin Red Line) 1998 アメリカ2)アラビアのロレンス(Laurence of Arabia) 1962 英国3)西部戦線異常なし(All Quiet in the Western Front) 1930 英国4)ワイルド・バンチ(The Wild Banch) 1969 アメリカ5)大脱走(The Great Escape) 1963 アメリカ6)デアー・ハンター(Deer Hunter) 1978 アメリカ7)キスカ 太平洋奇...

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木下恵介が貫いた題名だけの戦争 「陸軍」 戦争映画100選 その107

少年の頃、同監督の「24の瞳」を観た。木下恵介監督は戦争は嫌いだった。しかし戦争が分かっていた人ではないと思う。この作品は「陸軍」と言う大げさな題名が付いているが、一人の母を通して、反戦をテーマとして自分の信念を貫いていた。うーん、これはうまい、と感心した。だから戦争映画100選に入れるべきか否か、迷ったが、やはり戦争をある面から見て、しかもそれがすでに日本の敗戦が濃くなってきた頃に公開された作品...

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侍になった第7騎兵隊 「ラストサムライ」戦争映画100選 その107

トム・クルーズは明治の日本人になってしまった。「The Last Samurai]は2003年、監督Edward Zwick(「トラフィック」のプロデュサーでもあり、「シェクスピアインラブ」「秋の伝説」など大作を手がけた人だ。)で、この作品のスコアは高い。オスカーに4部門ノミネートされ、14の賞をとった。話はカスター将軍の第7騎兵隊の生き残り、ナーサン・アルゴン(Tom Crurs)はサンフランシスコで、ウエンチスター銃のセールスのため...

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黒澤 明 戦を「美」にした巨匠 「乱」 戦争映画100選 その106

黒澤 明監督は「蜘蛛の巣城」「影武者」そして「乱」と合戦3部作がある。前2作が娯楽作品であるのに対し「乱」には娯楽色は薄い。むしろ欧米的芸術的な日本映画である。原作がシエクスピエアのリア王にあり、それに毛利家の兄弟の話を加味した物語だからだ。1985年、カラー作品。一文字秀虎(仲代達矢)、長男太郎孝虎(寺尾 聡)、次男正虎(根津 甚八)、三男三郎直虎(隆 大介)とそうそうたるキャストだ。物語の詳細は省略...

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「男たちの大和 」ついに出た日本人の死に様 戦争映画100選 その105

なぜ、世界最大の戦艦「大和」は沖縄特攻に出たか。その物語を極めて日本的に明解に語ってくれた映画だ。この作品は佐藤純や監督、2005年12月、角川、東映作品だ。何と言ってもCGの使用を押さえ、巨大セットと10分の1模型を航行させての撮影が良かった。物語をもう少し「映画的」にすれば完璧だったろう。テレビドラマ的な偶然性、非現実性(主人公2人の彼女が両方とも広島で原爆に遭遇するとか、主人公が病院を脱走し出...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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