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記事一覧

擬製弾

銃の操作を練習したり、整備したりするには、実弾ではない、発火しない擬製弾と言うものが必要だ。画像は日本の7.7mm、6.5mmそして拳銃、短機関銃の8mm弾の発火しないものだ。実弾の装薬を抜いて、雷管は打ち、またもとのように組み立ててある。安全なものだ。日本軍の訓練や、学校教練で使用した擬製弾は、ソリッドなもので、薬夾の下部に筋が入れられており、暗闇でも手探りで擬製弾と判別できる工夫がしてある。5...

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貴重な弾倉

九四式拳銃は南部開発で、1934年に制定された。将校用、車両、航空機操縦者用に厚さを出来るだけ薄くすると言う設計だった。命中率に関しては先回書いた通り、格別劣ったものではない。ただ、初期に製造されたものと1944年後期以降に製造されたものの差が激しく、後期に製造されたものだけを見て、これを劣ったものと言う判断をする収集家もいるが、勿論素人だ。この画像の弾倉はもう最後の方の製品だ。特徴は鉄板の仕上げ...

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貴重な弾薬

同じ口径の弾薬と言っても全てが同じような製作ではない。例えば、画像の左のふたつ。これは日本軍の7・7mm弾薬で、九九式小銃、九九式軽機関銃、九二式重機関銃に使用された弾薬だが、おそらく1944年末ごろから終戦にかけて製造されたものである。両方とも、薬夾が軟鉄製だ。すでに真鍮素材が不足してきたので鉄になったのだ。また弾丸が一つは普通の銅系の被甲だが、もう一つは軟鉄である。この鉄は非常に柔らかくペンチ...

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日本の7.7mm用ダイス

1970年代半ば、ニューヨーク州の田舎に家族とドライブしたときのことだ。田舎道が混んでいると思ったら、道端でフリーマーケットのようなことをしていた。車を運転しながらふと見ると、日本刀、ちゃんとした拵えの長いもの、が見えた。車を止めれるところまで行き、走って戻った。はたして時代のあるちゃんとした刀だったが赤錆がひどい。拵えは柄巻きも、鞘も原型のままだ。日本の骨董屋のタグまで付いていた。持ち主はこれに...

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日本の税関とアメリカのTSA

現在、アメリカでは空港安全確保は大きな課題であり、「トランスポーテーションセーフティエージンシィー」TSAと言う組織が911以後後創立され、空港で荷物をチェックインするとその後ろに係員がいて、場合によっては荷物を開けて、検査している。昨日、アメリカから戻り、スーツケースを開けたら、中にTSAの通知が入っていた。「抜き打ち的に、貴殿の荷物を検査したが、不審なものは見当たらなかったあしからず、ご協力ありがと...

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日本はどうしたら強くなる!

ワールドカップは仕事の関係で、スペイン、メキシコ、ひとつ抜いて、アメリカそして日本と4回ファイナルの会場へ行き、観た。欧州カップはドイツ、フランスを観た。オリンピックもソウル、アトランタに行った。ゴルフの試合は数知れぬほど。サッカーに関して言えば、日本もまあよくここまで来たと信じられない気持ちだが、日本チームこのままではこのスポーツの性格上絶対勝てない要素がある。それは、選手諸君の「国を代表してい...

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戦争映画100選 その119 南北戦争のしこりを描いた二つの映画

さて、明朝早く出てJFKに行き、日本に帰る。今日は二つ目だが、これは日曜に到着するからその分だ。アメリカの南北戦争後の混乱を描いた作品は沢山ある。代表作は初のカラー作品で、今も綺麗な「風と共に去りぬ」だ。南北戦争は同じ国の同じ国民が戦うという悲劇で、60万人が死んだ。戦後も混乱は続いた。その一つのテーマが「ジェシー・ジェームス」で彼のストリーは幾つもの映画になった。南軍のゲリラから戦後は列車強盗になり...

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戦争映画100選 その118 南北戦争3部作

マシュー・ブロドリックが北軍少佐を演ずる「グローリー」は先に登場した。これに続く作品としては1993年の「ゲティスバーグ」と2003年、同じロナルドFマックスウエル監督作品「ゴッズアンドジェネラルズ」がある。両作品とも4時間近い大作だ。戦闘シーンは両方とも同じフィルムを使っているが、とても迫力がある。後者は南軍に焦点を当てていたのが特徴だ。前者では南軍のリー将軍をマーティン・シーンが後者ではロバート...

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戦争映画100選 その117 「全艇発信せよ!」 Away All Boats

久しぶりの戦争映画100選だ。第二次大戦モノが盛んに製作された1956年の作品で、アメリカ海軍の上陸用舟艇の母艦の話だ。小説の映画化で、変わりもで、孤独なホーク艦長と、将校たち、そしてその艦の水兵たちの話だ。ジェフ・チャンドラーと言う白髪の俳優が艦長を演じた。地味な舞台だ。この母艦の任務は太平洋で、日本軍が占拠している島々に上陸する海兵隊、陸軍兵を上陸させる上陸用舟艇(不思議なことに現在アメリカ軍...

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紛失した三十年式銃剣

父親と仲が良かった塩谷(しおのや)一夫さん(故人)の話だ。召集され北支に二等兵として送られた。部隊の駐屯地から演習地へ毎日トラックで往復していた。演習地の近くの地元の子供達と顔なじみなり、教師だった彼は、子供に日本語を教えたりしていた。ある日、演習の帰途、疲れて寝ていて、ふと見ると自分の銃剣が鞘だけになっていた。どこかで演習中に紛失したに違いない。あさましいもので、戦友の銃剣に手が行き、それらを自...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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