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記事一覧

謎の拳銃収容嚢 浜田式用と判明。

大分以前だが、日本の骨董市で「九四式拳銃ホルスターです。」と言うものを手に入れた。残念なことに、蓋の表には「森岡」(右より)と墨で書かれており、内部にはへたくそな文字、縦書きに右から「九四式拳銃ケース、近衛師団長陸軍大将三○森岡守成閣下所持 大正十三年恩賜軍刀」と書かれている。どうも恩賜の軍刀と一緒だったものらしい。これが九四式拳銃用でないことは一目見て分かった。予備弾倉の収容ポケットが外に付いて...

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「キスカ」型 改良された九九式手榴弾

先の大戦で、日本軍は主として2種類の手榴弾を使用した。大型な八九式手榴弾と、画像のやや小型な九九式手榴弾だ。この手榴弾は縁の直径45mm、胴の直径40mm、胴の長さ50mmで、被いが固定された新しい信管が付いている。八九式のような胴に筋は入れられてない。持ちやすい、投げやすいが、恐らく今は実験することはできないが、装薬に改良があり、威力は八九式やアメリカ軍の手榴弾に比較して劣らぬものであったと推定...

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旧軍刀の握り

日本の軍刀は明治時代は、西洋式なものが将校にはい刀された。この種の軍刀は、鞘は木製に金属をかぶしてある。この金属は銀色に鍍金され、しかもその柄も西洋式なスタイルであった。昭和になり、ナショナリズムが高揚すると、軍刀は江戸時代の刀の形式となった。八九式軍刀の例にもあるようにあ、柄はアルミの押し型であるが、刀の感じを良く出していた。これは下士官刀と呼ばれ、曹長などが指揮刀に戦闘に使用した。しかしその刀...

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砲兵刀の剣差し

明治時代、砲兵が携帯する大きな包丁のような頑丈な刀があった。(japaneseweapons.com参照)一般の銃剣よりかなり大きく、重く、鞘は皮革製だった。日本では殆ど見ない。アメリカでもたまにしかでない。この銃剣を革帯につけるためにはやはり銃剣差しが必要であったが見たことはなかった。この画像の銃剣差しは10年ほど前の複製品である。鞘の入るところが幅35mmx厚さ22mmで、一般の銃剣差しよりかなり大きい。実はこ...

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猟師の効率 北斎漫画に見る

葛飾北斎は「世界100人アーティスト」に選ばれた唯一の日本人だ。平山先生は悔しいだろうが。北斎漫画、猟の編、猟師(かりうど)は3人3様の猟師が山の中、火縄銃を使い猟をしている構図だ。天才的な北斎の観察眼は、当時の様子が知れ、とても役に立つ。左の猟師は銃を肩から提げて、雉笛で鳥を呼び寄せている。(現在は笛やテープの使用は禁じられている。)銃床は腰に下げた動物の足の皮で作った袋に入っている。火薬入れ、...

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中国からの「いちゃもん」?

中国は日本に謂われな言いがかりをつけるのが癖になってしまった。これは何度も書くが、日本のマスコミが悪い。中国に媚びるからだ。中国には言いたいことは300%くらいに拡大して言わなければ通じない。そういう国民性なのだ。中国で仕事をしたとき感じた。詫びれなく嘘を言う、言い訳をする、開き直る、何でも荒っぽい、こういう性格は私達には正直、ストレートに伝わってない。すべて「中国大好きオジサンたち」のせいだ。産...

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子供に身を守る術を。

私はボクシングが好きだ。自分でもグラブをはめる。都心のボクシングジムの会員だ。ジムのプロの試合には皆で後楽園ホールに応援に行く。ボクシングは楽しいだけでなく、筋肉をつける、また何かのときの防御が自然に出てくる。平和ボケした日本。進駐軍が剣道、柔道の武道を何年間か禁止した。そして東京オリンピックで柔道が正式種目になり、転換期を迎えた。現在は空前の格闘技ブームと言うが、テレビ局が放送しているのは殆どが...

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不幸なるかな「ミツトヨ」事件

本日のトップニュースは精密計測機械メーカー「ミツトヨ」の三次元測定機器が、リビア、イラン、北朝鮮などに不正輸出され、核兵器開発に使用されているという疑いで、社長、役員が逮捕された事件だ。世界でこの機器を開発製作できる高技術を持った会社が少なく、野望を持つこれらの国ぐにに目を付けられていたのだろう。(リビアは脱落したが。)そもそもミツトヨは「三豊」と言う名で、沼田 克範氏が1934年(昭和9年)に創...

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日清戦争 その3 徴兵の強さ

日本は大日本帝国憲法にも盛り込まれていたように、「国民皆兵」で徴兵役が1873年に施行され、国民による軍隊が設立されていた。当時は免役率80%くらいで、軍隊は、成人になった男子のうち体力、知力の優れたもの20%くらいで構成されていた。それに将校の多くはすでに武士階級がなくなって一世代立っていたとは言え、幕末の武道盛んなりし時代の影響を強く受けた旧武士階級出の人間が多かった。この二つが近代的な兵器と...

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九一式手榴弾と発射用ブースター

日本の手榴弾は大別し、九七式と九九式の2種である。(japaneseweapons.com参照)九一式手榴弾は九七式と形状はほぼ同じだが、底にネジが切ってあり、円筒形の発射機構(ブースター)が装着できる。画像はブースターを外した状態だ。「15,8、ハ」と手榴弾の縁に白く記してある。ブースターは直径25mm、高さ25mm(ネジ部を除く)、横に6個の穴が開いている。底に雷管がある。雷管は小銃用弾薬のものより大きい。(1...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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