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記事一覧

歩兵砲の薬夾

1932年に、日本陸軍は九二式重機関銃、九二式砲兵砲という二つの重要な兵器を制定した。重機関銃はともかく歩兵砲は日本ではあまり評判が良くない。二つの機能を一つにした貧乏根性みたいに言う「評論家」が多い。映画「土と兵隊」の最後のシーン、大隊がまた次なる目的地に出発するシーンで、2基の歩兵砲(大隊砲とも言った)が馬に引かれて粛々と動いて行った。画像はこの歩兵砲の薬夾だ。口径70mm、長さ185mm、底の直...

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軍用携帯鋸 こんな便利な道具

日本ではあまり取り上げられてないが、アメリカで何回か、日本の軍用鋸、折り畳み式を見た。画像はその例である。ぐるぐると巻くことが出来るよう15個のジョイントで繋がれている。全体の長さは140cmにもなり、両側の穴に木製の柄を差込んで、二人の兵士が押したり、引いたりしながらかなり大きな材木を轢くことが出来る。良い鉄を鍛えてあり、刃は鋭い。青みを帯びた鉄だ。携帯するために巻くと17x16cmの帆布製の袋、...

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海軍伝統の25mm弾

帝国海軍は1930年代初頭、三菱商事の仲介でフランスから密かに13.2mmホチキス対空機銃を導入していた。1933年、九三式と制定。この機銃の特徴は大きな弾倉を使用し、普段は一般艦内勤務の乗員が戦闘時には銃座の弾薬補給係りとして戦闘に参加することで、弾倉の供給を円滑に行った。海軍は直ぐに13.2mmの口径を拡大した25mmを開発し、太平洋戦争が開始されると、整備のため入港する艦艇に25mm対空砲を...

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鉄砲鑑札ー昔の銃砲所持許可証

日本の銃砲管理は一般人に対しては世界一の水準だと思う。それでも抜けてる部分はあるだろう。ロシア拳銃トカレフが小船一杯分一挙に密輸されたとか。背景は基本的に日本の銃砲管理は「刀狩り」以来の伝統があるからだろう。現在、狩猟や、標的射撃のために「銃砲所持許可」を獲得するのは東大に入るより難しいことかもしれぬ。画像の鑑札は、慶應二年(1866年)と言うから幕末も幕末、幕府の権威も地上すれすれの状態だったこ...

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よく見つけた海自の20mm弾

画像は帝国陸軍が使っていた2種類の20mm弾だ。短い方が九七式対戦車砲、長いのは九八式対空、対戦車砲の薬夾だ。(これは弾丸がない。)九七式は全長が190mm、九八式は210mmだ。丸いのが500円硬貨だ。九七式対戦車砲はノモンハンで活躍したが、いかんせん対戦車としてはここまでが限度だった。弾丸には緑と白い帯が入ったおり、なかなか良い状態で、魅力的な弾薬だ。とても小さな信管も付いている。(この画像のも...

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大筒発射の画

日本の火縄銃は洋式銃が入るまで葯300年間、独特方式で銃の大きさを表示していた。それは一般的な銃口の直径で表すのでなく、弾丸の重さで表していた。例えば一匁筒と言うと、弾丸の重さが3.75グラムくらいで、口径に直すと9mm弱だ。これは火縄銃、もしくは火打式など前装の銃としては小口径に入る銃だ。弾丸は丸球。火縄銃で「大筒」と言うと大体十匁級の銃を言い、口径は18.5mmくらいになる。弾丸の重さは38グ...

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防弾衣の効果

8年ほど前、あるノート型パソコン広告の仕事をしていた時、ニューワーク警察署に容疑者から拳銃で撃たれた際に、警官が胸に抱えていて、弾丸がパソコンの中で止まり助かったと言う、実物を借りに行った。技術者が調べたら、弾丸(口径は不明)は画面とキーボートを破壊していたが、ハードディスクは壊れてなくデーターは健全であった。当時、その会社のパソコンは「タフブック」と言う名前をつけ、警察車両に搭載され、大きな成果...

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火縄銃装填の図

画像は江戸期の小版浮世絵「九十九太平記英勇伝」の一枚だ。小版はB5サイズか。火縄銃に火薬、弾丸を装填している図としては大変に珍しい構図だ。文章は「山含亭有人」記で絵は「一恵斎英幾」筆とある。何と、実の兄、秀吉に殺された「豊臣 秀次」とある。文章には彼は自殺したとあるので、この銃で自殺したと意味か。私が注目したのは、火縄銃が出てくる錦絵は非常に少なくて、ましてや銃に銃口から装填している構図はこれが唯...

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海軍のものだろう、黒く塗った弾薬盒

日本海軍は英国海軍を踏襲し、小型兵器や装具を黒く塗る習慣があった。塩気の多い海上が舞台なので、単なる錆染めでは不足だったので、その上に黒ペンキを塗った。以前にも書いたが南方の戦場は湿気、塩気、温度、とにかく金属や皮革、どんな素材も持たない条件が揃っていた。朝、梱包を開けた兵器や機械が夕方にはもう赤錆が出ていたそうだ。皮革やその縫い糸などは水に何回も漬からないうちに腐ってしまった。画像の弾薬飯盒は皮...

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5年前の今日は、

やけに良い天気だった。晴天で気温も高かった。いつも通りオフィスに行き、朝の打ち合わせが済んだ頃、東京にいた家内から電話があった。「ワールドトレードセンターに飛行機が衝突した。」と、なんてことはない、オフィスは同所から車で数分のところだった。家はその中間だ。息子に電話した、彼は学校が遅く寝てたらしいが、すでに家内の電話で知っていた。「デジカメ借りていい。」と聞いた。「どうするんだ、近くに行く、気を付...

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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