[十手の文化」論と捕り物
- 2018/07/29
- 09:15
捕り物装具は日本独特のもので、世界各地の博物館を走破した
私も同類のものは見ていない。
友人の谷口 柳造氏がこの種のものとしては初めての本を著し
今では珍しい、図書館協会の優良本に指定されたそうだ。
十手、捕り物文化は室町期に発したと負う。
江戸期に日本独特のものに進化したものと思われる。
特に十手は武器兵器の分類では「打ちもの」と言われ、相手の急所を
打ち攻撃力を弱らせる、科学的な考え方に基づいているもので、身分
や用途で様々な形、大きさがある。
自分でも所持していたが、先の重さ、バランス、鉤の造り、形状、
全て良く考えられていた。
谷口氏の本には「万力鎖」「捕縛」「手錠」「鍵」など彼の収集が多岐に
渡っていることを示しているが、多くは明治から現在も使われている
日本の捕縛の文化である。
定義すれば日本では「捕縛」とは生きたまま捕まえるという伝統で
世界の国々のなかでも珍しい概念であると言って良い。
米国はその反対で、自分や周りの安全を守るためには面倒だから
射殺するが一般的な論理だ。
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