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アジアでクラシック音楽をの偽善


20年ほど前、T自動車に出した企画、アジア各国にクラシック音楽を提供するというイベント案は受けた。
クライアントが本社も現地ものったのだ。
他社との差別化が出来る、社会貢献的だと。
何よりも現地の要人のご出席の機会が作れるイベントだと。

ニューヨークの高原さんのアンサンブルを頼んだが、1992年、札幌交響楽団に依頼した。
堤 俊作氏の指揮だった。
札幌交響楽団との交渉はうまく行ったが、T自動車さんが急に偉い人のご都合で1ヶ月ずらしてくれと。
また日帰りで札幌に飛んだ。

アジアの人間が、クラシック音楽を理解するか。
僕が何年間か観察したところでは、一部地域を除き、駄目だった。

分かっているふりをするが、遅れてくる、演奏の途中で拍手する、子供がずっと咳をしていたなどなど。

泰国では、王女さまは寝てしまった。

シンガポールには、英国時代からの小型ながら本格的コンサートホールがあった。

マレーシアではサルタンの施設を使ったが、元々は教会音楽なので、サルタンも微妙な楽しみだっただろう。

偽善と社会貢献が交差した矛盾あるイベントだった。

僕はビジネスと割り切ったが、この仕事に関しては一番の偽善者だったと反省す。

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コメント

No title

クラシック・コンサートと観衆の態度はその国の民度と相関関係があるね。曲を理解していないから、拍手する間合いが分からない。でもアメリカでも地方ではそんなことがあった。ダラスのオペラ座に行ったらレッドネックの連中がタキシードを着て聴きに来ていたが、ぐっすりお休みになった。リンカーンセンターでアイザック・スターンがひき始めようとした時、後ろからおばあちゃんがゆっくりサンダルの音を響かせて入って来た。スターンは席に着くまで待って「ARE YOY READY?」と確かめてから演奏を始めた。微笑ましい風景で忘れられない。

No title

アジア人は恐らく本当にクラシック音楽を理解したとは思わない。
入場券も1枚づつ配っていたので、コンサートは2枚単位と教えてのですが。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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