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「日中戦争見聞記」 コリン・ロス著 1939年のアジア



コリン・ロス氏はドイツに併合されたオーストリーのジャーナリスト、映画製作者であった。
この本は1939年年初、日本に到着し、車で各地を旅行、そのまま朝鮮半島から、満州、蒙古、中国本土、そして、前年、日本軍の空爆に悩まされていた重慶にまで入った紀行記である。
訳 金森 誠也、安藤 勉、新人物往来社刊。本の表紙の写真、左が本人だ。
よく戦争中なのにこれだけ動けたものだとまずは感心する。

1939年と激動の時代、欧米人ジャーナリストが見た、日本とその影響下にあるアジアの各地の様子、
彼はその数年前にも回っていたので、比較しながら、記していた。
彼の記述中になかなか興味深い、現在、近隣諸国から提起されている歴史問題にも関係する重要な点が
多く散見されるので紹介する。

靖国神社 「みいくさの道につくし、まこともて、猶国のまもれよろずの神」
大礼祭を感動をもって記している。
この1939年大礼祭に関してここまでも日本語でも書かれたものは読んだことはなかった。
1938年、中国戦線で戦死した9000名の霊が奉られることになった。その夜を徹して行われる儀式のことだ。
彼は「神ならびに神格化の概念は東洋人と西洋人ではまったく異なってはいるが、すくなくとも背後にある感覚は戦場に出たものなら東西を問わずなじみ深いだろう。」と。

朝鮮半島に渡り、「朝鮮人は日本人より背も高く、力も強い。日本の学校では朝鮮人学生生徒は素晴らしいスポーツの記録をたてる。彼らに国民感情が欠如しているとも(言うことは)できない。それにも関わらず何かおかしいところがある。2000年にも及ぶ歴史の中で朝鮮人は東西の隣国に対抗して効果的に維持できるすべて心得て独自の国、独立国を長期間、保っていくことができなかった。」2000年間もである。

満州国に関してはべた褒めであった。「満州のように興味ある国土は少ない。日本人がここ数年何を行ってきたか。
満州はアメリカのような国なる。2世代、3世代たつとこの広々とした未来の国では日本人、中国人、モンゴル人、満州人、朝鮮人のくべつは無くなり、ただの満州人になるであろう。」
写真は機械を使った近代的農業や鉱山を紹介していた。

満州の軍閥時代との比較においてその目覚しい発展を強調していた。ロシア人若者の満州国税関史を感動を持って述べていた。彼は元々軍閥時代から満州は中国とは異なるところと認識していた。

中国、重慶「一体化した中国はもはや存在せず、重慶では中国支配者は誰か。中国とはまさに中国であり、とらえどころがない。誰が支配しているのか平均的ヨーロッパ人には理解できない。

盧溝橋事件後でも日本の有力政治家と国民の大部分は中国との平和、友好を熱望している。著者の個人的な見解でも平和と友好は広い視野にたてばかならず中国の利益となるはずである。中国は日本の指導下ならば封建的な大陸国家から近代的大陸国家に変貌することができる。」
とまで言っている。

コリン・ロス氏は何者であったのだろうか?
私は彼は「アメリカ情報機関」の人間であったと確信している。この理由は明日述べる。

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日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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