「無煙火薬」はいつから実用化されたか。本#31
- 2008/05/01
- 06:51
前装銃(火縄銃、管打ち銃など)の射撃に使う黒色火薬は今では殆ど使われてないので、注文して購入するのに手間が掛かる。捕鯨砲くらいにしか使われてない。
黒色火薬は19世紀まで銃砲の発射薬だった。
19世紀末にニトロ系の無煙火薬(発射煙は少しは出る)が発明されると、この火薬は燃焼の際に出る、煙だけでなく汚れが少ないので、機関銃の開発に大いに貢献した。
黒色火薬では機関銃は回転しなかったのだ。
しかし化学的な火薬に関しての分かり易い本は少ない。
この本、中原 正二著、「火薬学概論」 産業図書は比較的分かり易い。
無煙火薬はフランスで1884年にB火薬と呼ばれた、実用的なものが出現し、それが1888年にルベル小銃8mmの実包に採用された。
ほどなくホチキス機銃も実用化された。(ルベルとホチキスは同じ実包を使った。)
日本はルベル型小銃を村田二十二年式連発銃として1890年に開発していたから、恐らくこの実包、大変似ている、は無煙火薬を使用していただろう。これが最初の実用化だっただろう。
先日、鉄砲隊百人組の泉さんが、送ってくれた、「歴史と旅」1976年7月号、大森 実氏の記事、
黒色火薬はどのように製造したか。
炭の材料につつじの木を使うと良い。つつじは新宿の名物だったそうで、何かの因果関係があるのでは
との泉さんのコメントが添えてあった。
本は★★☆