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火縄銃機関部部品はどうやって製作したか?


以前、手先の器用な人に、真鍮製の鋏バネを製作してもらったことがある。
真鍮は硬い素材で柔軟性がない。しかも鋏バネは複雑な形をしている。
それで製作途中で何回も折れたそうだ。

銃砲史学会で名古屋の川口 静雄氏がご自分の金属加工業としての経験から、火蓋は鋳造品(いもの)ではないかと推定し、それに挑戦した。

画像は見事に10個一度に大量生産したものだ。勿論、その後は一つづつ切り離し、磨いて、穴を開け商品化したのだ。

木型製作→砂型製作→ガス抜きなどの工夫→真鍮の溶解→注入→製品分析などの過程を発表した。

鋳造は日本のさまざまな金属加工に使われた技法で、金型製作などが進んでいる。しかし、現在、残念ながら学校ではあまり教えないそうだ。

僕は以前より、火縄銃の機関部(カラクリ)の主要部品は火蓋をはじめ鋳造だと推察していた。
例えば、火鋏(ハンマー)、銃身を抑える輪、引き金、用心鉄、鋲、地板、雨覆いなど。

勿論、削って製作したもの、沸かし付けしたものもあっただろう。

川口氏は次ぎは『火鋏』に挑戦してみると言っていた。良い宿題を貰ったと言っていた。

火縄銃のようなものでも立派な武器兵器だったから、その製造法は秘伝になっていたのか、あまり一般的には知られてない。

川口氏の挑戦は貴重だ。「史学会」も昔話、思い出話はそろそろにして、こういう方向に進んで欲しい。

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コメント

No title

和田です 大量に作るのと縦横難しい形は鋳造の方が作り安いかも知れません 私の馬上筒の火蓋は削りだし溶着です もっとも鋳造品はきらいで真鍮無垢材よりの削りだしに拘っておりますので縦横の巣が香椎ところは何個かの削りだし部品同士の溶着ですとにかく無垢と素材(6/4黄銅)に拘っています。

No title

今は削り出す良い機械があります。また足りない部品を作ってくれと頼んでも同じ寸法のものはまず見つからないので、削り出しが効率的なようです。しかし何挺かまとめて軍用に納入した際は鋳物だったと推定できます。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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