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ソ連から見た日本軍 「前線突破せよ」 戦争映画100選 その97



この作品は1982年、監督ユーリー・イバンチェク。英語題は「To Cross the Frontier]
(前線突破と言う意味)日本題は「満州帝国崩壊」ソビエト進軍1945、と言う。

題材は1945年8月9日、ソ連の日ソ不可侵条約一方的破棄による、満州国侵攻だが、政治色はない。
ある後方支援を命令された一中隊が意外な展開で、強力な日本軍との戦闘に巻き込まれた話だ。
地形的にまたラマ教寺院が戦場になることから、満州国のモンゴルに近い地域から侵攻したソ連軍の話だ。

チホノフ大尉の中隊は4年間、国境警備の任についていた。中隊員は独ソ戦線に抜かれ、半分は老兵、半分は少年兵と言う構成であった。
そのために、満州侵攻は機甲師団が中心となり、彼の中隊はT-34戦車1台とトラック数台で砂漠を横断し、後方の補給基地を確保することであった。
チホノフ大尉は前線で戦いたいと不満だったが、中隊員の構成をみると司令部の妥当な判断であった。

大尉は中隊の女性衛生兵エスカリーナ(ナタリア・エゴロワ)が恋人であったが、死んだを思っていた家族の生存が確認され、急に不倫関係になってしまった。
新兵の少年兵達は訓練不足で父親の年齢の軍曹に怒られながら、トラックで進む。1両でも戦車は頼もしい存在だった。砂にはまったトラックを引き出したりした。

すでに3日ほど前にカチューシャロケットと、何千両ものT-34戦車が一斉に国境を越え、日本軍を攻撃していた。
チホノフ中隊は、日本の高級将校と白糸ロシア人(反革命分子をよんでいた)の乗った乗用車を攻撃し、重傷の2人を捕虜にした。1台しかない、T-34は日本軍の散発的、特攻攻撃を受けた。中隊は隙をつかれ捕虜にタンクの水を抜かれ、窮地に陥った。「サムライ」と言う言葉を使っていた。

T-34数十台の機甲師団と一緒になり、険しい峠に差し掛かったところで、ラマ教寺院に隠された日本軍の
陣地の攻撃を受け、戦車は次々の破壊された。およそ10数両が破壊された大損害だった。
この時に弱兵とされていたチホリフ中隊が中隊長以下、老兵と新兵達が活躍し、日本軍のトーチカ攻撃を果敢に遂行した話である。女性衛生兵まで犠牲となり、多大な損害を受けたが砲台爆破に至った。

この話は実話ではないかもしれない。兵たちはまじめに、人間の死、将来、子孫などについて語る。
そして日本軍の特攻攻撃を恐れていた。
イデオロギー的な要素は一切ない。ラジオが「アメリカ、中国の要請を受け、彼等の犠牲を少なくする
ために我々は日本に宣戦布告を行う。」と言うくらいだ。
B級アメリカ、対日戦争映画よりは高い水準の内容だと思う。

ソ連軍歩兵は拳銃弾をつかう、円型弾倉の短機関銃しか装備してなかった。これが戦後AK47に交代した
のだった。PPSH41(ペページャー)7.62mmは70発入り円型弾倉を使い、戦車の上に10名ほどの
兵士がこれを装備して攻撃したのがソ連軍の戦法だった。しかし、広大な戦場では九九式小銃に分があったに違いない。
それにしてもソ連軍の被服は日本軍に色形が似ていた。実戦で区別が難しい場面もあっただろう。
ちなみにこの映画では日本軍は日の丸の旗をたすき掛けにしたりしていた。

画像はDVDパッケージの裏と表。

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映画DBで見ますと、下記のようになります。 Prikaz: pereyti granitsu (1982) Directed by Yuri Ivanch Credited cast: Vladlen Biryukov Natalya Yegorova Viktor Neznanov Ernst Romanov Aleksandr Potapov Aleksandr Silin Valeri Ryzhakov Igor Pushkaryov Vyacheslav Baranov Boris Nevzorov Vasili Maslakov Nikolai Ivanov Yevgeni Gerasimov Leonid Belozorovich (more) Runtime: 90 min Country: Soviet Union Color: Color

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情報ありがとうございます。

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日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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