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二世のユーモア 「当たって砕けろ」 戦争映画100選 その103



第二次大戦欧州戦線にアメリカ生まれの日系人部隊約16000名が参戦し、そのうち10000人もが死傷した話は有名である。
アメリカにおける日系人地位を高め、戦後彼等が急速のアメリカ人化したことのきっかけとなった。

「Go for Broke]は1951年、実話に感激したRobert Pirshと言う人が脚本を書き、自分で監督した。
彼は後にテレビ界で活躍した。
原題は「当たって砕けろ」と言う意味だ。

話は実話に基づいていた。
テキサス大隊出身のマイケル・ジョンソン少尉(Van Johnson,のちにスリラー、アクション、コメディなど多くの作品に出演した。)は新しく収容所からの二世志願兵部隊の小隊長になることに不満であった。
日系人「JAP」は敵性民族であり、小さくて弱そうで、役に立ちそうもなかったからだ。だらしなくて、
ウクレレを弾き、ハワイヤンや替え歌を歌うのも気に入らなかった。

しかし、オハラ(ヘンリー・オガサト)、チック(鳥の鑑定をしていた農民)ハワイ出身のマサミ(ヘンリー・ハマタ)など日系人はアメリカにおける自分達の地位向上とアメリカに忠誠を尽くす意欲に燃えていた。
大隊長チャールス・ペンス大佐(Warner Anderson)は、敵性民族でも彼等は「JAP」ではない、アメリカ人だ、有能であると理解が深かった。
最初の部分はアメリカ南部の訓練の様子で、やがて彼等は乗船し目的地の分からない航海に出た。
日系人兵士同士の会話はユーモアがあり、ある部分知的でもありとても面白い。
アメリカ人上官に「バカタレ」と言う。アメリカ人上官はこれが挨拶と思っていた。

彼等はイタリア戦線に投入され、カッシーノの戦闘に参戦した。
イタリアは降伏していたが、ドイツ軍と戦闘する。将校を倒し、ちゃんとワルサーを記念品として頂戴していたり、イタリア人との交流もあった。あとでフランスにも行くが、行く先々の住民は日系アメリカ兵に大変驚いたと言われている。
(後のインタビューでは欧州住民は日系人の住民に対する態度、年長者へ丁寧な態度などをあげて、
べた褒めに語っていたそうだ。)
ローマ遺跡について戦闘中に語る、建築課目を専攻していた兵士。
子豚をペットにする兵士。この小隊は100大隊と一緒になった。
実話では、日系人は野球が上手で陸軍の野球大会の選手として北アフリカで活躍したそうだ。(この話は映画にはない。)

後半はテキサス第36師団のアルザスロレーヌ地方のボージュ山脈で戦闘だ。
ここでは彼等はハワイで編成された442連隊と合流して、山の上に立て篭もる強力なドイツ軍と森の中で戦闘した。
1944年10月のことで、寒さや悪天候に悩まされた。
マサミは食料のないフランス人家族にペットの豚をあげてしまう。
戦車を山の上に上げて攻撃した。「俺がドイツ兵ならこれには立ち向かわないな。」と言う日系人兵士。その合理性はすでに日本人のものではなかった。
MG42の猛射の中を突撃し、大きなドイツ兵を投げ飛ばし、敵の中に孤立していたテキサス大隊を救助する。
味方撃ちになった際、「合言葉を言え」と叫ぶ、とっさにアメリカ人は「バカタレ」と言い、同士討ちは避けられた。

個人勲章18000個以上を受賞して、二世部隊はアメリカ本土で大きく報道され、日系人の評価と待遇が大いに改善された。
442部隊の死傷率はとても高く、また脱走兵は1人もいなかった。

この映画は実際の兵士を多く使って制作された。意外に良く出来た映画で私は高い評価を付ける。

画像は日本語版DVDと英語版DVDパッケージ

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コメント

No title

日系人の苦しみは、親から日本人として育てられ住んでるアメリカとのギャップに苦しんだことです。マンザナールの収容所で「アメリカに忠誠を誓うか?」と問われた二世は間違いなく忠誠は誓いましたが、太平洋での対日本軍との戦闘は拒否しています。私も海外で育った「準二世」 彼らの気持ちはよく分かります。

No title

この映画、日系2世のユーモア、知性、根性などかなり良く描かれてました。全部英語で話してましたが、実際には彼等は随分、日本語を使っていたらしく、ドイツに盗聴される電話を日本語で話してました。

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Author:japaneseweapons
日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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