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源田 實氏が語ったミッドウエイ敗戦 [海軍航空隊始末期戦闘編] その2


連合艦隊機動部隊は開戦後、ブルネイを押さえ、インド洋に出て、英国海軍の残存部隊、基地を攻撃した。そこで英国ハーネスが始めて空母として撃沈された。珊瑚海海戦はほぼ互角、やや日本優勢で終了し、いよいよ戦いの舞台は太平洋中心のミッドウエイ島に移る。1942年5月だ。

同氏は機動部隊の4艦の空母のうち、鳳翔に搭乗し作戦を指揮して、その一部始終と目撃していた。その記録は貴重だ。
同氏は日本の戦略的な誤りとして、主力部隊(戦艦など)が機動部隊の後方500浬後方に位置するようあらかじめシュミレーションしていたことをあげている。「用兵の拙悪」と言う言葉を使っていた。
ようするに空母だけが先に出すぎていたのだ。これは源田氏の思想であって、間違いだった。なるべく敵に近いほうが航空機は攻撃し易い。正確に攻撃できる。しかし、このとき、敵空母を見つけることができなかったのだ。

一方アメリカ海軍は、先の映画にもあった通り、日本海軍が島と機動部隊の二つを目標にしていたのに対し、日本の空母、機動部隊の索敵のみに注力していたことだ。日本側は「情報の不足」と言う言葉を使っていた。
5月末、日本海軍はミッドウエイ島に攻撃を加えた。その間にアメリカ機動部隊は日本海軍空母を発見しこれらに近づいていた。
6月5日、早朝、まずアメリカ海軍雷撃機約70機(画像)が日本空母を発見し、攻撃してきたが、全機が撃墜された。これは凄い戦果だ。アメリカ雷撃機を全て撃退したのだから。
そこで源田氏は「本日も開戦以来の激戦に勝運はやはり我にある。」と感じたと言う。
しかし、陸上攻撃を継続するか、発見の報が届いたアメリカ空母を攻撃するか迷っている際に、アメリカ
空母(その時に先の雷撃の失敗もあり、日本空母の位置は全て正確に明らかになっていた。)を発進した、急降下爆撃機による爆撃を受け、次々に日本空母は撃沈される。一瞬の間だった。
爆弾は魚雷の数分の一の威力だ。しかし、空母甲板上には魚雷、爆弾、燃料が山積みになっていたのだ。

源田氏はカッターから、他艦に移乗し、幹部とともに本土に帰還した。
なぜ日本海軍は完敗したか。それは「油断」の2つの文字しかない。
この敗北で日米のバランスが崩れ、日本海軍に殆ど勝ち目がなくなったの周知の事実だ。
源田氏も悔やんでも悔やめぬない事実だったと言っていた。

画像はホーネット(珊瑚海で損傷を受け、日本海軍はまさか、ミッドウエイに来てるとは思わなかった。
)から見た雷撃機の第一次攻撃隊。これらは全機、撃墜された。

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コメント

No title

源田氏の戦艦無用論の実現です。源田氏の問題は、攻撃力を強めるため、空母搭載の戦闘機、偵察機、攻撃機の比率が米国に比し、バランスを欠き、偵察機を巡洋艦搭載の水上機にしたことです。これが作戦失敗の原因です。源田氏は、米空母が大戦末期に攻撃重視型になったと自慢していますが、それは単に日本海軍航空隊が滅び、偵察機も戦闘機も余り必要なくなったからです。ミッドウェー敗北は、偵察軽視のつけだったのです。

No title

更に残念なことに零戦搭載20ミリ銃は搭載携行段数60発と少ないため、70機撃墜後、護衛戦闘機は空母に帰還し、弾を積んでいたのではないでしょうか、零戦は弾なしではなかったかと疑っています。だから魚雷に自爆した戦闘機があったのではないでしょうか。この点は、戦史に書かれていませんが、ミッドウェー海戦の不思議です。

No title

誰かが敵の空母が先で、島は後ゆっくりやっつければ良いという明確な 方針を具申しなかった。つまり皆が功をあせっていたのではないでしょうか。島は逃げない。空母は絶対に逃がさない、こういうふうになってなかった。残念だが。

No title

試合も戦争も経験ですよね・日本は2勝したばかりなのにチョット大き過ぎる試合をしてしまった。たった1回の負けでガックリ来過ぎですよ。戦史研究はそういう意味で大切ですね。

No title

その通り、野球も仕事も戦争も一人では出来ない。山本五十六元帥がいくら偉くても、その一人がやったわけではない。無名の大勢がやったのだ。

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Author:japaneseweapons
日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



刀,弓,槍,薙刀,甲冑,鎧,火縄銃,軍用銃,機関銃など日本の武器や兵器に関する須川薫雄の研究を紹介はここ:
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