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エイプリールフールのような日本の兵器本


他人の書いたものをとやかく言う、けなすのは楽だ。
しかしどんな研究でも水準と言うものがあり、それを基準に批評すればよいのだが、本日は4月1日、これに免じて、あまりにも重大な誤り多い本を二つ紹介しよう。

一つは先に掲載した「幻の」シリーズのかや書房の津野瀬氏の「小火器読本」A5版194ページ、89式小銃までとある作品だ。
銃砲史部分は芬々モノで、まだ日本の火縄銃は鋳造だと書いてある。
89式小銃は私も陸上自衛隊武器学校で20年ほど前に見学したが、彼の言う「アーマライト、アメリカ型」と言うより、どう見てもFN系小銃である。
また64式小銃をスクラップするに1挺、23万円も掛かるので、これを軽機に改造するなどと非現実性はあいかわらずだ。

もう一つは「H28」氏と言うモデルガンマニアから東京工業大学大学院を卒業し、著述業に入った経歴の若者が書いた「日本の陸軍歩兵兵器」 戦後50年後の真相ーと言う銀河出版、B5版173ページの本だ。この若者は精力的に次々を書いている。この本は、
「旧来の解説をすべてくつがえす最新の研究成果!」と帯にあるが、単なる間違いだらけの成果なのだ。
間違いは写真の差し替え違いなどを入れても100箇所はあろう。
ステーブ葉山氏は「著者は資料文献のみで書いたのは明らかで、実物を知らずして頭で作った本」と書いてきたが、まさしくその通りだ。その一例は、
「九二式重機7.7mm弾は小銃の弾薬との互換性がない」と言うものだが、九二式重機は無起縁でも
半起縁弾でも両方使える。 日本陸軍もそれほど馬鹿ではない。
こういう間違いだ。

津野瀬氏はもうよいにしても「H28氏」はまだ勉強する時間がある。日本では実物の兵器を保持したり、操作することはもとより許されないが、研究の仕方はやまほどあろう。
葉山氏、吉田四郎氏に入門するのもよい。

津野瀬氏は「89式」と書いたり「六四式」と書いたりするのは止めて欲しい。

ちなみに画像の本の上に出ている付箋は、僭越ながら私が気がついた間違い部分を示したものだ。

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コメント

No title

月刊GUN誌と言うのもひどい月刊誌だった。

No title

火縄銃が板から作られたって、普通にマンガ「日本の歴史」にも解説あるんですけど~。89式は、何かの本で「FNより、信頼性のある銃を」が合言葉だったとか・・・。まあAR18ベースって説が多いんですがね~。

No title

月刊GUN誌>概ね同意だけど、時々載る床井氏のレポートは良かったですね。アレだけ集めて出版して欲しいと思うのは私だけかw

No title

床井さんの海外、機関銃、自動火器取材は優れた内容でした。写真も良かった。特に東欧での取材は歴史的な憧憬も深く、あれはまとめて本になって欲しいもののひとつですね。ところで床井さんはどうしてるか。ファックス出したが、返事ないんだ。

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日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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