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機銃の拡大


「日本の機関銃」やその他プレゼンの際に必ず、「ブローニング」の話をする。

.30口径の完成された機銃を単に3対5に拡大し、.50口径にした。開発費は掛かってない。
その.50口径12.7mmは今でも使っている。アメリカの物量の考え方の例として。効率、合理性だ。

第一次大戦で、車両(戦車ふくむ)、航空機が発達したので、小銃弾薬を使用する機銃より威力ある大口径が求められ、ホチキスは8mmから13.2mmにした。

大体13mmくらいのものが一般的になった。
このエフ氏からいただいた、図面は13.2mmながら保弾子を使っている。重くてしなっただろう。
この図面は1930年としてあるが、ライセンス輸入した日本海軍が箱型弾倉のものを採用し、さらにそれを25mmに拡大した。
帝国海軍の13.2mmの弾薬を米軍が12.7mmに使用したと言う記事も読んだ。
相当無理な運用だが。

日本帝国陸軍の一式12・7mmはブローニング方式だ。
まことしやかに、米軍墜落機から回収した機銃のインチをcm に換算し、デッドコピーしたという日本技術者の話も読んだがこれも違う。日本の12.7mmはイタリアのブレダ弾を使うもので、イタリアから輸入した80機の重爆に付いていたものだ。

兵器開発には10年間と言うのは今も昔も大体同じ。
なぜなら現在は技術は発達したが、相対的に高度な兵器を開発するには物理的に時間が掛かる。

このホチキスは新たに開発したものだろう。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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