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精密精巧なる日本兵器 九八式軽地上標定機




この光学兵器は何のために使用したのか。
ある人は砲弾の着弾を観測するためと言っていたが、それは砲隊鏡の役目で、地上標定機は明らかに異なる目的のための機器だ。
画像の上は、セット全体、中は本体、下は箱の蓋。

九三式砲隊鏡を一緒に入手した。程度は良く、部品、属品は完全な状態だ。
三脚架(木製2段)に載せ、極めて正確に距離と方角を測る機器だ。眼鏡は10倍、視野6度だ。
視野の狭さからも着弾の観測のためではないし、本体には2つの水平儀、3つの補助眼鏡、2つの精巧な目盛りの角度計が附属している。
それに三脚架に載せる際に台があり、正確な磁石を同載する。
素人目にも1キロ先での誤差はミリ単位の繊細な器械だ。だから砲弾の観測に使用したものではない。
砲列の近くに設置するには繊細過ぎる。

本体は小型である。長さ、高さ22cm、幅13cmだが、数10の部品で構成されている。
三脚架は、畳んだ状態は86cm、伸ばして150cmくらいだ。木の棒に頑丈な金属部分で立てる。

本体は「九八式軽地上標定機甲(箱)」と言う鉄板製の、長さ、高さ24cm、幅15cmの箱に、
眼鏡1、本体1、他属品として、彩鏡(フィルター)1、羅針儀1、垂球1、棒ねじ回し1、掃除筆1、
拭い布1、二米巻尺1、が蓋の裏に止めれている。
箱には負い帯が付いており、兵が担いで運搬する仕組みだ。

三脚架は厚い帆布の収容嚢に入れる。

製造は「no31692、昭和十七年十月 東京光学株式会社」の銘板で分かる。現在、この会社は電子顕微鏡など医療機器の世界的なメーカー「TOKO]だ。

この地上標定機は、工兵などが地図の製作、陣地や砲台の製作のための測量に使った機器であると推定する。

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コメント

No title

同じものが売られていた時、陸軍のLocation Survey用と説明がついていたことがあります。80年代終わりにトプコン(Topcon)に社名変更したはずですが、まだ測量機器を製作販売しています。

No title

そうトプコンです。

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日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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