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軍用時計はセイコー製


戦闘の際、時計は将兵にとって需要な兵器のひとつである。
日本では一般の兵士までに腕時計を支給したのは恐らく1920年代後半(昭和の始め頃)でないか。

1929年、セイコーがネーション九型(10石)、十型(15石)の軍用腕時計を開発した。
陸軍より、海軍陸戦隊のほうがこのような装具の支給は早かったに違いないが、1937年、日中戦争勃発により、セイコーは第二精工舎で95万個のこのような時計を生産した。
私は1937年から43年までの間に約100万個生産したと推定した。

兵用の腕時計は7石で丸型だ。モリス型ムーブメントで、1938年、価格は10円だった。
これは小銃価格の10分の1でけして安くはなかった。
また生産数から全兵士に時計が装備されたかは確かでない。(下士官以上とか、分隊長とかに制限したのかもしれない。)海軍陸戦隊は全員に支給していただろう。

画像の時計、右は陸軍用の表だ。☆が上部に、その下に「SEIKO]、裏には「SKS992xx」10万ちかい製造番号。金属は鐵に鍍金だ。
左は海軍用で表には「SEIKO],画像は裏だ、錨の刻印、「STAINLESSSTEEL BACK 2455xx」25万にちかい製造番号だ。

直径30mm、厚さ11mm、重量27g、24時間表示、秒針は文字盤したに7mmの大きさである。
防水、防塵とは言うがちゃちな時計で、私が中学に入学した頃持っていたものに近い。
しかし70年以上も昔のものだから、この程度の性能でも世界水準以上であっただろう。

なお、将校の装具は自前でそろえたので、セイコーを購入した人もいるだろうが、外国製も多かっただろう。(拳銃と同じように)
帯に磁石が付いていたり、☆が付いているのは、官給品ではないだろう。
セイコーだけで、シチズンは見たことがない。

セイコーさんは航空用から各種専門時計、軍からこれだけの発注があり、相当技術は高かったはずだ。
現在のロレックス独占状態をみるに、なぜ戦後あの方向に行かなかったか、不思議でならない。
機械時計技術を捨てた、マーケティングの失敗だろう。電子時計などは誰でも造れる価値のないものだ。

(資料は「時計産業業界史」より)

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コメント

No title

へぇ~、セイコーって軍用時計を・・・ 僕は時計店につとめていたんですけど、初めて知りましたよ~

No title

日本の軍用時計はあまり残ってないので、現在とても高い。

No title

> セイコーだけで、シチズンは見たことがない。 シチズンは、戦時中には英単語なので改名させられ、本当かどうか知りませんが、ダイニッポンという名でシチズンの製品には社名がついていないと聞いたことがあります(?)。

No title

中川さんご意見はありますか。

No title

意見が遅くなりました。 私も同意権で軍用は全て精工舎と思います。 中川

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日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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