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九一式手榴弾と発射用ブースター


日本の手榴弾は大別し、九七式と九九式の2種である。(japaneseweapons.com参照)

九一式手榴弾は九七式と形状はほぼ同じだが、底にネジが切ってあり、円筒形の発射機構(ブースター)が装着できる。
画像はブースターを外した状態だ。
「15,8、ハ」と手榴弾の縁に白く記してある。

ブースターは直径25mm、高さ25mm(ネジ部を除く)、横に6個の穴が開いている。底に雷管がある。雷管は小銃用弾薬のものより大きい。(12番散弾銃弾薬と同じくらいの大きさだ。)

多分、ブースターは黒色火薬を使った。(燃焼の速度が遅いので、このような発射機構には向いている。)
横の6個の穴には横向きに傾斜が付いており、ここから燃焼ガスが出ると、手榴弾は右回りに回転する。
回転することで、真っ直ぐに飛び、正確に目標をとらえることができた。

この手榴弾は十年式擲弾筒、八九式擲弾筒で発射した。(japaneseweapons.com参照)
両擲弾筒は口径50mmだが、砲口から、信管の安全ピンを引き抜いた手榴弾を下に落とす。
引き金を引っ張ると底から撃針が飛び出て、ブースターの底の雷管を打つ。

発射の瞬間、約1000G掛かるそうだ。その力で手榴弾の信管が作動し、6-7秒後に炸薬が爆発する
仕組みだ。

不思議に思うのは、九七式、九九式手榴弾(この信管は互換性がある)の信管は薄い真鍮製の被いを貫いている安全ピンを引き抜くと、信管を打つ前に外れてしまい、内部のバネなどの部品が飛び出てしまう
恐れがある。真鍮被いのくびれが鍵だと思うが、このくびれは元はしっかりしていて、外れなかったのか。(現存するものは内部の炸薬を抜いて信管を破裂させているので、被いが柔らかく変質している。)
もしくはゴムのカバー、紐などで押さえてあったのか。

日本の手榴弾はピクリン酸炸薬を装填していたので、爆発の威力が大きかった。しかし、手で投擲してみるとせいぜい九七式は15m、九九式で20mくらいしか投げなれない。
だから擲弾筒や小銃銃口に装着する擲弾器を使い、100m、200m先まで飛ばした。

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コメント

No title

この九一式手榴弾にも8月30付けキスカ(九九式手榴弾)と同じく 九一式手榴弾が2個収納出来る紙筒が有った。

No title

なるほど。さすが、中川に聞け、だ。元気でお過ごし下さい。

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Author:japaneseweapons
日本の武器兵器研究、火縄銃から軍用銃までと多岐にわたり、 また急激に変化がある国際状況、日本の安全保障と外交を 論じる。



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