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大筒発射の画


日本の火縄銃は洋式銃が入るまで葯300年間、独特方式で銃の大きさを表示していた。
それは一般的な銃口の直径で表すのでなく、弾丸の重さで表していた。
例えば一匁筒と言うと、弾丸の重さが3.75グラムくらいで、口径に直すと9mm弱だ。
これは火縄銃、もしくは火打式など前装の銃としては小口径に入る銃だ。弾丸は丸球。

火縄銃で「大筒」と言うと大体十匁級の銃を言い、口径は18.5mmくらいになる。
弾丸の重さは38グラムほどだ。12番口径の散弾銃が大体この大きさだ。
19世紀半ばまでの軍用銃は欧米でも大体この口径だった。一発玉が命中すると命はなかった。
日本の方式、弾丸の重さを基準にすると使う火薬の量が測れる。

画像は一貫目筒くらいの大きさの銃を構えている侍の錦絵だ。この大きさの銃は
弾丸の重さは375グラムくらい、口径は40mm以上になる。銃の重さは大体30キログラムくらいか。銃と言うより大砲だが。
対人用としては1匁も1貫目もあまり差はない。1貫目だから100人殺傷できるわけでない。
むしろ使用する火薬の量は100倍必要で、効率が悪い。

この画もあまり現実的ではないが、大筒を構えた侍は緑色の鎧を着用し、髑髏の旗指物、地面には薔薇の花と葉が散らばっているというなかなか凝った構図だ。

勿論この大きさの銃は対人用ではなく、門を打ち抜いたり、船を沈めたりするためのものだ。
こんな銃を抱えて発射したら筋肉を傷めたことだろう。

値段のことを言って恐縮だが、十匁筒が大体数十万円、五十匁筒が200万円、一貫目筒は検討がつかぬ。
なかなか本物はないようだ。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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