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日本の産業革命と兵器開発生産


大学時代の友人甲賀 大樹氏(機械工学)から「日本機械学会誌」川上 顕治郎氏「近代産業技術/アメリカ産業革命がもたらしたもの」と言う論文を送って貰った。

1790年、独立以後1860年、南北戦争後までのおもに機械技術の特徴と発達史で、特にアメリカでは銃器開発生産の技術が重要な要素だったと、取り上げられていた。

私の関心を引いたのは、19世紀はじめ民間で開発されたライフル銃(遠くの獲物を撃つための銃器で
最初は軍用ではなかった)の銃腔内にライフルを切るための木製ライフリングジグの3枚の写真だ。
丸太に刻みを入れ、柄で回し、丸太の先の刃で、鉄菅(現物をみると巻きが見られるので、いわゆる巻き張りだった)の内側に溝を掘って行く過程を示したものだ。「ケンタッキーライフル」と呼ばれている。

マーケティングの仕事をしていた時、アメリカで最初に通信販売で成功した商品は「銃器弾薬と時計」と聞いていたので、銃器弾薬が日常の生活にいかに重要なものであったかと言う認識はあった。
銃器を製造するためにゲージ、マイクロメーター(ミツトヨが作っていたようなもの)カッター、ドリル、フライス盤などは欧州に先んじていた。これがアメリカの産業革命だったと言う。

では日本はどうか。
私はアメリカに遅れること40年間、つまり1900年前後が日本の産業革命の期間で、ロシアとの戦争をひかえ、兵器大量生産の時代になった頃であり、多くの機械技術は兵器生産の為に発達したと思う。
日本の産業革命の特徴は、カラクリ的複雑な機械開発製造を短期間に行ったことだろう。そして、
戦争が終了した後、兵器工廠から多くの技術者、工員など人材が一度に民間に散らばり、日本の工業を一挙に拡大させた。

画像は「日本機械学会誌」、1851年コルトネービー、前装ライフル拳銃と各種工作機械の図。
この拳銃は完成された金属薬夾を使用してなく、輪胴を複数持ち、交換することで連続して射撃した。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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