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迫撃砲専用信管か?


先回、日本の2種の迫撃砲弾信管が同じものであり、しかもその信管に刻印から、山砲、野砲、加農砲などに共通のものであったことを紹介した。見るものは圧倒的にこの形式が多い。

画像の信管は同じ八八式の刻印があるがずんぐりした椎の実型である。
(前のものと同じく安全に処理された状態である。)

信管は、すべて3種の金属のコンビネーションで製造されている。
砲弾の基盤は鉄。本体は真鍮。そして頭の部分はアルミニュームだ。
このアルミ部分が先回の八八式と異なる形状だ。

先回の八八式は長い棒状で押すと沈む。しかしこのずんぐり型の頭は動かない。
本体には「八八式臼榴」の刻印。高さは基部を入れて55mmだから、尖った八八式に比べると10mm
近く短い。
横の蓋はベークライト製の砲弾の蓋で、信管を装着するまではこの蓋で閉めてあった。
(基盤の鉄部分は砲弾から外したものだろうが。)ベークライト(石炭から作った一種のプラステック)の蓋は、一文字に切り込みがあり、そこに何かを入れて回した。
鉄部分が赤く塗られているのは稼動するという意味だったと言う。
黒、赤、白、黄色など砲弾に使われた塗料は人工漆のカシュー(カシューナッツの樹液から製作したからか、多分日露戦争の頃に開発されたものと思われるが)である。金属に塗り、焼くととても強い。

砲弾に信管を装着するのは発射の直前で、それまで付いていたこの蓋を外し、目的にあった信管を出して
装着したようだ。

擲弾筒の「八八式小信管」も含め、日本の砲弾信管は1928年に制定されたものが多いようだ。
それより後のものはあったのだろうか。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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