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初任給は日本の半分


私は1903年にニューヨーク支社に行き、96年に日本の大手電気会社の、インタラクテブ系の仕事を
行う会社を日本から出資70%、後の30%は現地の幹部が出資した。
日本からの派遣員の私は出資できなかった。2002年までこの仕事をやっていた。

仕事は順調だった。
丁度、インターネットが一般的になり始めたからだ。
当時は各事業部や商品のサイトを製作するのが主な業務だった。
しかし今はもっと複雑な販売に直結している仕事だ。

事務所では100人くらい働いているが、平均年齢20代半ばだろう。
もう知っている人間は幹部とあと数人だけだ。

日本ではITがわかり、英語が出来る、デザインも少しはわかる、と言うような人材がいないので、国際的なこういう仕事をするのは至難だ。
その点アメリカは雇用の多様性が認められているので、このような仕事には向いている。

仕事はプロジェクトごとにどんどん細分化し、専門化するので、その期間だけ雇うことが出来る人材が必だ。言葉は悪いが「渡り職人的」仕事をしていく人だ。

何の経験も無く、入社し、育てることはまれだが、その初任給は日本の約半分、10万円あれば良い方だ。それで2-3年我慢して仕事を覚えれば給与は上げる。
勿論ニューヨークでは、一人で暮らせないので、2-3人でアパートを共有し、食べるもの、着るものも粗末だ。
クライアントに連れて行く時、手が隠れるような上着を着ている女性に聞いたら、ルームメイトから
借りてきたそうだ。勿論残業代も付かない。
雨の日は事務所でピザを取るのでこういう子はその時思い切り食べる。

文字通り、アメリカの若者の方が「ハングリー」だ。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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