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観測気球、日露戦争の近代兵器その11






旅順港は港口が狭く陸側は山に囲まれており、203(メーター)高地を攻略するまで日本軍はその内部をうかがい知ることは出来なかった。
そのために、観測気球を上げて、気球に吊るされた籠から観測兵が望遠鏡で内部を観測し、それを電話で
地上に伝えた。
この観測気球には水素ガスが使われていた。水素ガスは不安定で、弾丸1発を浴びると爆発したと言う。
現在の飛行船、気球は安定性の高いヘリュームガスを入れているので、爆発の危険はない。

観測気球は地上からロープで係留されて、その綱を伸ばしたり手繰ったりすることで高度を調整したが、
どうみても100m以上の高度には上がれなかったのではないか。
japan's fight for freedomには、夜間に上げられた観測気球が、ロシア要塞の照明と射撃を浴びている様子が描かれている。
観測兵は命がけの任務であったに違いない。
下の写真は、気球打ち上げ点のもので、ウインチを使用し、後方の白い球形のボンベが水素用のものであったろう。
観測気球には幾つかの種類があり、丸型(熱気球形)から飛行船形まである。発動機を付けて、飛行していた様子は見られない。
ライト兄弟が飛行機を発明したのは日露戦争直後だったが、空が戦争に重要な意味を持つと言うことは
日露戦争がはじめて証明したと言えよう。
画像はjapan's fight for freedom より日本軍の気球、一番したはロシア軍の気球the russo japanese war より。

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プロフィール

Shigeo Sugawa

Author:Shigeo Sugawa
日本の武器兵器史の研究者、陸上自衛隊武器学校資料館アドバイザー。
目まぐるしく変化する国際情勢、その中で日本が対応する未来への策、安全保障を政治、経済、社会、報道などを多角的に分析する。
また趣味の狩猟、渓流釣りと自然、環境問題。そしてアート、音楽、歴史など文化面をも・・・その思うところを紹介したい。


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